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2018年02月21日

音楽の調、道具の本質

「音楽を演奏するとき、演奏者がその曲の「調」を理解しているかどうかは、
演奏の本質にかかわる大きな問題なんです」という、
一見、素人にははなはだ「???」な話を聞いたことがある。
しいて言うなら音楽の「調」(ハ長調とかト短調とか変ロ長調とか)とは、
洋服でいうところの、色や柄のようなものなんだそうで。

例えば「今日はワンピースを着よう」と思った時、
そのワンピースの色が赤なのか、黒なのか、
柄は、花柄なのか、チェックなのか、はたまた無地か、
そういうことを全く考えないで洋服を選ぶことなんて無いわけで。
人は「今日の服は、ブルーのストライプのワンピース」と思って着てるのであって、
「今着てるワンピースの色や柄は、わかんない」なんてことは、アリエナイ。

曲の「調」を理解しないで演奏するってことは、
自分の着てる洋服の色や柄を知らないってことと、一緒なんだそう。
つまり、花柄の服に相応しい気分とか、黒い色にふさわしい場所とか、
TPOのようなものが、どうやら音楽の「調」の中にあるってことらしい。

思えば道具も然り。
今食べてる味噌汁のお椀が、プラスチックの大量生産品なのか、
それとも一個一個木をくり抜いて、漆で仕上げたものなのか、
知っているのと知らないのとでは、その味噌汁の味の感じ方が違うはず。

なにも、プラスチックのお椀が悪いと言っているわけでは無い。
ただ、「プラスチックはこういうもの、くりものや、塗りもののお椀はこういうもの」
という、その道具の本質を知っていると、はるかに世界が広がるってこと。
そういう、音楽の「調」のようなことは、いろんなものの中に隠れてるんだと思う。

今作っている途中の「花膳」。
ケヤキは昔から日本人に愛されてきた木で、
無垢の木地の手触りは、油分も多く、しっとりなめらか。
玉杢は、キラキラしてる上に気品があって、重厚。
なるほど、殿様の献上品に玉杢を使いたくなる昔の武士の気持ちが良くわかる。

これを、ただ普通のお盆と思って使うより、
「ケヤキ」とか、「ケヤキの玉杢」という、この道具の中に隠れてる
いわゆる「音楽で言うところの調性」を理解すると、
より一層、愛着が湧く。

ただ一点、無垢の木地の匂いがウンコくさいのは、どうにかなんないものかな?
それだけが、ケヤキの残念なところ。
(塗装をすれば、ウンコの匂いはしません、念のため)

音楽の調、道具の本質


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Posted by フォレストビュー/いちかわ at 10:59│Comments(0)小物
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