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2020年06月14日

男と女は、全然違う生き物だから。

久しぶりの映画のお話。

常に思うのは、男性は「すごい」と認められたい生き物で、女性は「わかる」と共感されたい生き物。その、性別による受け取め方の違いを考えさせられた、「レイプ」と「殺人」を描いた2本の作品を観ました。

ナイチンゲール

男と女は、全然違う生き物だから。

イギリス植民地時代のタスマニアを舞台に、女囚の命を懸けた復讐の旅を、イギリス人による先住民族アボリジニへの迫害と虐殺、人種など関係なく繰り返されれる女性へのレイプを織り交ぜながら、暗黒の時代を生々しく残酷に描いたオーストラリア女性監督の作品。まさに、女の執念の塊のような映画でした。女は一度憎んだら決して忘れないし、ずっと憎み続ける性質っていうのを的確に描写してるのは女性監督だからこそ。見ているこっちも「わかる!わかります!!」と、大共感。

多くの復讐劇は男性目線ものが多く、女性の私にとっては、あらゆる面で制限されていたように思えます。それに、それらの男性目線の復讐劇は、復讐を感じることの現実的な意味合いを、完全には探索しきれていないと思いました。私は、復讐における内面的な心理を探索することに、興味がありました。

と、ジェニファー・ケント監督が語っているインタビュー記事を発見!言葉にできないドロドロした女性の内面を、映像で提示されたような映画でした。


殺人の追憶

男と女は、全然違う生き物だから。

「パラサイト 半地下の家族」でカンヌとアカデミー賞を制したポン・ジュノ監督の初期の傑作として有名なこの作品。チャンスがあれば映画館で見たいと思っていたのが、ようやく叶いました。私の中で、パラサイトよりもはるか上を行く名画でした。

農村で繰り返される強姦殺人事件。被害者の女性の人格など無視して、殺人の印を残していく犯人。容疑者への自白の強要、拷問、何でもアリで、犯人をでっち上げようとする警察。真犯人か?と思われる謎の男のダークな内面。どれも、「すごい」と認められたい自己顕示欲の塊のような男たちを、いろんな角度から描いています。その一方で、女は、踏みにじられた被害者、くたびれ果てた女性などが登場しても、その内面はほとんど描写されていないのが残念。男目線の映画です。

そんな中でも、希望的憶測と現実の乖離というか、解決されない悔しさというか、力及ばない絶望というか、男とか女とかではなく、人間の欲と良心との葛藤がヒリヒリするほど描かれているのはさすが。正義の中の悪がいかにも人間臭く、素晴らしい作品でした。


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Posted by フォレストビュー/いちかわ at 09:03│Comments(0)映画
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