2009年03月09日
バッハを読む

とあるピアノの先生が、バッハの楽譜を読むことを勧めてくださいました。
『弾くために読む』のではなく『読み物として読む』のだそうです。
バッハ以前の時代は教則本のようなものがなかったため、
バッハが演奏技術から作曲の予備知識を小品にまとめたのが「インヴェンションとシンフォニア」で、
この中には読まなきゃわからない秘密がたくさん隠れているんだって。
バッハの時代、コピーや印刷なんて便利なものはなかったから、
バッハが口頭あるいは演奏したものを弟子が写譜したと思うの、と先生。
今、いろんな楽譜や解釈が出ているけど、本当のバッハの楽譜は非常にシンプル。
でもたくさんの弟子が写譜した譜は多分おのおの少しづつ違って、
そのどれもが、バッハだけでない人の意志を含んでいる。
その中から自分はどうしたいかを読み取り発見しなければいけないんだけど、
それがただ弾いているだけではわからないそうです。
逆に弾かずとも読んでいるだけでいろんな伏線がうかびあがってきて、
推理小説のようだとも。
楽譜を読んで浮かび上がった音の形を色分けしていくと、
バッハの遊びが見えるらしい。
はてさて私には何が遊びで何が本気か皆目わからん。
でも見れば見るほどいろんな伏線を発見するのです、それも毎日!
はぁ〜、これが全部の音に意味があるということか。
日本を代表するピアニスト、狩野泉氏が雑誌の対談で、
「毎日、練習は2時間くらい。あとの時間は楽譜を読んでる。
それも、ふつうの読み物として読んでる。」
とお話していました。
わかるわかる。
弾かずとも、ただ楽譜を読むのはけっこう楽しいものなのです。
Posted by フォレストビュー/いちかわ at 11:25│Comments(2)
│音楽
この記事へのコメント
楽譜を読む楽しさ・・・・なるほど、少しわかるかも。
よくオーケストラで弾く曲のミニスコアを読んでます(笑)、やっぱり面白いんですよね。1つのパートだけじゃ読み取れないものが、スコア(総譜)だと見えてきたりします。
指揮者の先生に教えてもらうこともありますが、自分で見つけたときは嬉しい!
バッハも面白そうですね。ピアノの2段の楽譜の中に、謎がたくさん隠されていそうです。拍の長さや調が違っていても、実は1つの主題で遊んでいるとか・・・・
よくオーケストラで弾く曲のミニスコアを読んでます(笑)、やっぱり面白いんですよね。1つのパートだけじゃ読み取れないものが、スコア(総譜)だと見えてきたりします。
指揮者の先生に教えてもらうこともありますが、自分で見つけたときは嬉しい!
バッハも面白そうですね。ピアノの2段の楽譜の中に、謎がたくさん隠されていそうです。拍の長さや調が違っていても、実は1つの主題で遊んでいるとか・・・・
Posted by しばさん at 2009年03月09日 11:36
*しばさん
私、しばさんのようなプロとはレベルがちがいますが、メロディーをなぞるだけでない「深読み」(?)を体得中です。
「ここで1個シャープが減ったから何調になったでしょ。」と言われるとまだまだ「?????」ですが…。
気の効いた譜にはテーマの頭にアクセントが付いていることを発見!
それだけで読んでるだけの譜が立体的に見えてきて、いやはや面白いもんです。
まあ、読むだけで弾かないわけですが…それでもいいんです!
私、しばさんのようなプロとはレベルがちがいますが、メロディーをなぞるだけでない「深読み」(?)を体得中です。
「ここで1個シャープが減ったから何調になったでしょ。」と言われるとまだまだ「?????」ですが…。
気の効いた譜にはテーマの頭にアクセントが付いていることを発見!
それだけで読んでるだけの譜が立体的に見えてきて、いやはや面白いもんです。
まあ、読むだけで弾かないわけですが…それでもいいんです!
Posted by フォレストビュー/いちかわ
at 2009年03月09日 12:16
