2009年01月27日
漆で芸術を語る

漆の講演会があると聞いて、
昨日ダンナと出かけてきました。
講師は、東京芸術大学名誉教授で漆芸家の大西長利先生。
昨年コペンハーゲンで開かれた特別展が好評で、
現在は作品が北欧の美術館を巡回中だそうです。
木工では拭き漆が良く使われますが、今回の講演は乾漆。
これには全く不案内で、はて?一体どういうものやら?
つまりは布でも紙でも発砲スチロール(!)でも、
何でもいいから漆を塗って、
例えば粘土のように成型してつくり出していくもののようで…
「心材なんて無くても良い。
発砲スチロール等は、漆を塗った布を張り付けたらくり抜いてしまえば良い」
の言葉に、
「木地が必要ないなら、うちでは使えないじゃん…

と思う私。
見透かしたように
「講演を聞いて、何やら一儲けと思っている人がいたら、
それは大きな勘違いだよ。
これは儲かるもんじゃないから、はっはっは!」と、先生。
ちっ、バレたか。
「技術は伝えられたもの。
アイデアは時代の空気みたいなもの。
頭だけでは創りだせない、情とか知性とか文化とか、
しいて言えば『味噌』のように、かもし出すようなモノ作りをせよ。」
とおっしゃっていました。
「アイデアはね、しょっちゅう盗まれるんですよ。
そうしたらね、また新しいものを考えれば良い。」
「自分の内面から沸き出してくるものが本物。
沸き出してくるまでは、じっとモノと向かい合うこと。
それが美しいもの=芸術なのよ。」
芸術は、1日にして成らず。

大西長利先生、御歳76才
有り難いお話でした。
Posted by フォレストビュー/いちかわ at 10:05│Comments(4)
│芸術
この記事へのコメント
森繁久弥と松本零二?を
2で割ったような方ですね!
2で割ったような方ですね!
Posted by おんくうかん
at 2009年01月27日 20:38

*おんくうかんさん
ビンゴ♪
ホントそんな感じです。
あの帽子、トレードマークみたいよ。
ビンゴ♪
ホントそんな感じです。
あの帽子、トレードマークみたいよ。
Posted by フォレストビュー/いちかわ
at 2009年01月28日 07:47

私も行きたかった!
でも米子からじゃね。
漆は素人でも出来る塗りだから、やってみてもいいですね。
ただし、かぶれないよう防備して。
木工も自分でデザイン、制作、塗装、販売出来ればその醍醐味が分かるのでしょうね。
ブログみたいな大人のおもちゃに夢中になっていると、
そんな時間はとっても出来ませんが。
でも米子からじゃね。
漆は素人でも出来る塗りだから、やってみてもいいですね。
ただし、かぶれないよう防備して。
木工も自分でデザイン、制作、塗装、販売出来ればその醍醐味が分かるのでしょうね。
ブログみたいな大人のおもちゃに夢中になっていると、
そんな時間はとっても出来ませんが。
Posted by kittsan at 2009年02月01日 13:15
*kittsanさん
デザイナーの土屋先生が漆研究会なるものをやっていて、その流れの講演会なんだそうです。
(行くまで知らなかった)
漆研究会は毎月ツインメッセの木工室とやらで漆製作を、これまた材料費¥500-ほどで開いてるんだとか!
ちょっと興味アリアリ。
ダンナはもろかぶれ体質、私はわかんない。
漆をやるとなったら、私が出撃です(笑)
デザイナーの土屋先生が漆研究会なるものをやっていて、その流れの講演会なんだそうです。
(行くまで知らなかった)
漆研究会は毎月ツインメッセの木工室とやらで漆製作を、これまた材料費¥500-ほどで開いてるんだとか!
ちょっと興味アリアリ。
ダンナはもろかぶれ体質、私はわかんない。
漆をやるとなったら、私が出撃です(笑)
Posted by フォレストビュー/いちかわ
at 2009年02月01日 16:28
